倉庫の建設を検討している中で、「プレハブ倉庫」という言葉を見たり、聞いたりしたことがある方もいるでしょう。しかし、具体的にどういった倉庫なのか、そしてどのようなメリットがあるのかわからない方も多いでしょう。
そこで、今回は、プレハブ倉庫の特徴やメリット、デメリットに加え、建築費用の目安を紹介します。ぜひ、参考にしてください。
プレハブ倉庫とは?
プレハブ倉庫とは、工場であらかじめ部品を製造し、それらを現地で組み立てて作る倉庫のことです。プレハブという言葉は「事前に組み立てられた部品を現場で組み立てる」という意味があり、プレハブ工法を採用することで、建設期間を大幅に短縮できるのが特徴です。
一般的に、部品はあらかじめ工場で製造されるので、現地での作業は組み立てがメインとなり、効率的に倉庫を完成させることができます。
また、プレハブ倉庫はコスト面においても魅力があります。倉庫の建設に必要な部材を大量生産することで、コストが抑えられ、とくに大型倉庫を建設するときや、数多くの倉庫を建設する場合などに有利といえるでしょう。
さらに、部材があらかじめ工場で作られているため、現場での無駄な作業や誤差を減らすことができ、施工精度も高まります。これにより天候や現場の状況に左右されにくく、効率よく建設が進められる点も大きな利点といえるでしょう。
プレハブ倉庫は、設置場所や規模に応じて柔軟に対応できるという特徴も持っています。基本的な構造が決まっているものの、必要に応じて間取りやデザインをカスタマイズできるので、用途に合わせた倉庫を建てることが可能です。
ただ、一定部分については規格化されているので、自由度には制約があることを留意しておかなければなりません。
プレハブ倉庫のメリット
ここまでは、プレハブ倉庫の特徴について解説してきました。
ここからは、プレハブ倉庫のメリットとして、以下の3点について詳しく見ていきましょう。
- 短い工期で建てられる
- 建築費用を抑えられる
- 別の場所に移設できる
短い工期で建てられる
プレハブ倉庫は規格化された部品を組み立てて建設します。工場であらかじめ部品を製造して、現地で組み立てるという工法なので、一般的な在来工法などの倉庫に比べると工期が短いのが特徴です。
プレハブ倉庫は短い工期で建てられるので、できるだけ早い段階から工場を稼働させられます。
建築費用を抑えられる
建築費用を抑えられるのもプレハブ倉庫のメリットのひとつです。とくに、一般的な鉄骨造倉庫と比べると建設費用を抑えられるので、予算を抑えたい方にぴったりといえます。
ただ、テント倉庫や木造倉庫など、倉庫にはさまざまな種類があるので、それぞれの特徴や建築費用と比較して検討することが大切です。
別の場所に移設できる
規格化された部品を使って建設するプレハブ倉庫は、あとから増設したり、移設したりすることが可能です。事業規模が拡大し、将来的に倉庫を大きくしたい場合は増設できます。
さらに、別の場所に移設できるので、将来を見据えた計画を立てやすいのがプレハブ倉庫のメリットといえるでしょう。
プレハブ倉庫のデメリット
プレハブ倉庫の建設を検討するにあたり、メリットだけでなく、デメリットについても理解しておくことが大切です。ここでは、プレハブ倉庫のデメリットとして、以下の2点について解説します。
- カスタマイズ性が低い
- デッドスペースができやすい
カスタマイズ性が低い
プレハブ倉庫は事前に工場で作られた規格パーツを使って建設します。そのため、デザインや設計のカスタマイズ性が低いのがデメリットとして挙げられます。倉庫の延床面積や高さなどを調整することは可能ですが、意匠性の高いデザインにしたり、それぞれの企業にあった設計にしたりすることはできないケースが多いです。
また、外観デザインについてはいかにもプレハブ倉庫といった見た目になるので、デザイン性の高い倉庫を求める場合は、プレハブ倉庫は不向きといえるでしょう。
デッドスペースができやすい
プレハブ倉庫を建設するときは、一定間隔で柱を設置しなければなりません。倉庫の種類によるものの、一般的には6m間隔で柱を設置する必要があります。
一定間隔で柱を設置しなければならないので、延床面積が広い倉庫の場合はデッドスペースが多くなってしまいます。さらに、柱が邪魔になってしまって、移動しづらくなったり、作業効率が悪くなったりするケースもあるでしょう。
プレハブ工法で大型倉庫は建設できる?
プレハブ倉庫の場合、大規模な大型倉庫の建設はできないと思う方も多いのではないでしょうか。
ただ、実際はプレハブ工法で大型倉庫の建設は可能です。鉄骨やスチール製の部材を使用することで、必要な強度を確保しつつ効率的に大型倉庫を組み立てることができます。
従来のようなコンクリートや鉄筋を用いた建設方法に比べて、現場での作業時間を大幅に短縮することができ、全体の工期を短くできます。さらに、プレハブ工法では、使用する材料が事前に工場で精密に製造されているため、品質が安定しており、現場での作業の精度も高くなります。
これにより、大型倉庫の設計においても高い精度で建設が進められ、強度や耐久性に優れた倉庫を実現できます。
プレハブ倉庫が向いている業界
プレハブ倉庫の建設を検討しているものの、そもそも自社の業界に適しているのかどうか疑問に思われている方もいるでしょう。
プレハブ倉庫は外観デザインなどに制約があるので、一部の業界には適さないといわれることがあります。ただ、工期が短いという利点があるので、建設現場の事務所として使用したり、仮設店舗として使ったりすることがあります。
また、昨今はマンションなどのショールームとして使用したり、学校の部室として使ったりするケースも珍しくありません。
プレハブ倉庫が向いていない業界
プレハブ倉庫は建設現場の事務所や、仮設店舗として使われることが多いです。ただ、そのほかの業界において、プレハブ倉庫を使うことはないのか疑問に思う方もいるでしょう。
たとえば、飲食店などではプレハブ倉庫を使うことはほとんどありません。先述の通り、プレハブ倉庫は規格化された部品で建設するので、自由度が低く、希望通りのデザイン・設計にできないケースがあります。
また、一定間隔で柱を設置しなければならないので、空間づくりが難しくなるといったデメリットがあります。そのため、人が出入りする頻度が多い飲食店などではプレハブ倉庫は適さないとされているのです。
ただ、あえてプレハブ倉庫を使うことで、ほかにはないコンセプトで飲食店を営業できます。そういったコンセプトを軸に営業していくのであれば、ひとつの選択肢として検討するのもいいでしょう。
そのほか、小売業についてもプレハブ倉庫は不向きとされています。プレハブ倉庫は意匠性を求めることが難しいので、デザイン性が求められる小売業には適さないでしょう。
プレハブ倉庫の建築費用の目安
プレハブ倉庫がどういった倉庫なのか、そしてプレハブ倉庫を建設するメリット、デメリットについて解説してきました。
ただ、具体的にどれくらいの建築費用がかかるのか知りたい方が多いでしょう。ここでは、プレハブ倉庫の建築費用の目安を紹介します。
プレハブ倉庫の建築費用は、依頼する施工業者やエリア、延床面積や仕様などによって異なります。たとえば、金属系パネル資材を使ったプレハブ倉庫の場合、40坪程度で1,200~1,400万円ほどです。
また、軽量鉄骨のプレハブ倉庫の場合、100坪程度で2,400~2,600万円ほどかかります。
愛知県で倉庫を建てるならどうすればいい?
愛知県で倉庫の建設を検討している方も多いでしょう。ここでは、愛知県で倉庫を建てるなら、どうすればいいのか具体的に紹介します。
地域密着型の業者に相談
愛知県で倉庫を建てるなら地域密着型の業者に相談することをおすすめします。倉庫は一般的な住宅と同様に、建設後も定期的なメンテナンスが必要です。
愛知県から離れた業者に依頼した場合、メンテナンスのたびに交通費などの諸経費がかかってしまうことも珍しくありません。。地域密着型の業者であれば、迅速にメンテナンスやアフターサービスの対応をしてくれることから、まずは地域の業者に相談することをおすすめします。
なお、愛知県で倉庫の建設を得意としているHC.Home’sでは、木造倉庫の建設に対応しています。HC.Home’sの木造倉庫なら、1坪あたり25万円から建設できるので、従来の鉄骨造倉庫よりも建築費用を抑えられるのが特徴です。
また、無料見積もりにも対応しているので、倉庫の建設を検討されている方は、ぜひご相談ください。
さまざまな工法の業者に相談
愛知県で倉庫の建設を検討している方は、さまざまな工法の業者に相談することをおすすめします。ひとえに倉庫といっても、プレハブ倉庫やテント倉庫、システム建築倉庫や木造倉庫など、さまざまな種類があります。
それぞれ特徴や建築費用、工期などに違いがあるので、どの工法が自社にあっているかを検討することが大切です。
先述の通り、業界によってはプレハブ倉庫が適さない可能性もあります。デザイン性が求められる業界であれば、意匠性の高い設計が可能な木造倉庫がおすすめです。
また、自然環境に配慮していることをアピールしたい場合についても、再生可能な資源を使った木造倉庫を選ぶといいでしょう。
そのほか、短い工期で倉庫を建てたいときはシステム建築なども検討してみましょう。
プレハブ倉庫を建てるときの業者選びの3つのポイント
愛知県で倉庫を建てるときは、地域密着型の業者に相談したり、さまざまな工法の施工業者に相談したりすることをおすすめします。
そのほか、業者選びのときに押さえておきたい3つのポイントを見ていきましょう。
建築費用
プレハブ倉庫を建てるときは、業者から見積もりをもらって建築費用を確認しましょう。同規模の倉庫を建てる場合、どの業者に依頼しても建築費用に大きな差は出ないでしょう。
ただ、多少なりとも価格差は発生するので、相見積もりを取って建築費用を比較することが大切です。しかし、建築費用だけを見て、業者を選ぶことには注意が必要です。
建築費用だけでなく、アフターサービスや担当者の対応など、そのほかのポイントも確認したうえで検討することをおすすめします。
アフターサービス
倉庫の建設を依頼する業者を選ぶときは、アフターサービスについても確認することが大切です。定期的なメンテナンスが必要になるので、どういったメンテナンスをしてくれるのか、そしてメンテナンス費用はどれくらいかかるのかなどをチェックしておきましょう。
屋根や外壁は24時間365日、外気にさらされています。太陽光や雨、風の影響により劣化が進んでいくことから、必ずメンテナンスが必要になるのです。
倉庫を建てて終わりではなく、しっかりとアフターサービスをしてくれるかどうかを確認しましょう。
担当者の対応
担当者の対応もしっかりとチェックしておくことをおすすめします。いくら建築費用が安かったとしても、担当者からのレスポンスが遅かったり、対応が悪かったりすると、いい関係性を築くことができません。
長期利用する倉庫においては、担当者との関係性が非常に大切です。そのため、初回の打ち合わせから見積もり提示、契約時など、しっかりと担当者に対応を確認しておくことをおすすめします。
プレハブ倉庫に関するよくある質問
ここでは、プレハブ倉庫に関するよくある質問について詳しく見ていきましょう。
プレハブ倉庫のデメリットは?
自由度が低く、カスタマイズがしにくいので、希望通りのデザインや設計にできないことがあります。また、一定間隔で柱を設置しなければならないので、デッドスペースが生まれやすいです。
プレハブ工法で倉庫を建てた場合、工期はどのくらい?
延床面積や仕様などによって変動はあるものの、2~4か月程度で建設可能です。
プレハブ倉庫の耐久性はどのくらい?
プレハブ倉庫の耐久性は約20年といわれています。もちろん、立地環境やメンテナンス状態によって寿命に違いがあります。テント倉庫と比べると寿命が長いので、イニシャルコストとのバランスを考慮したうえで検討することが大切です。
なお、木造倉庫の寿命はしっかりとメンテナンスをおこなうことで、40~50年程度の耐久性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「プレハブ倉庫」をテーマに、プレハブ倉庫を建設するメリット、デメリットに加え、建設費用や工期の目安を解説しました。さらに、記事の後半では、愛知県で倉庫を建てるときのポイントや、プレハブ倉庫に関するよくある質問を紹介しました。
愛知県のHC.Home’sは木造倉庫を得意としており、優れた耐久性と断熱性を備えた品質の高い木造倉庫を提供しています。愛知県で倉庫の建設を検討されている方は、ぜひHC.Home’sにご相談ください。